「失敗の本質―日本軍の組織論的研究」読了。
- 作者: 戸部良一,寺本義也,鎌田伸一,杉之尾孝生,村井友秀,野中郁次郎
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1991/08/01
- メディア: 文庫
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日本帝国陸海軍の話はあちこちで読みますし、マンガでも読みます。美化される部分も多いのですが、冷静に分析した本書は良書だと思いました。薦めたくなりますね。取り上げられることも多いので書評は他に譲るとして、気になる一文を。
完全な均衡状態にあるということは、適応の最終状態であって組織の死を意味する。逆説的ではあるが、「適応は適応能力を締め出す」のである。
(P.375)
(家庭や会社、社会全体を含む)組織の一構成員としては一瞬目の前が暗くなる思いです。目指すものには「ハッピーエンド」はないのかも。「ハッピーエンド」ではなく、長く「ハッピーな状態」を保つため、なのかな。