「失敗の本質―日本軍の組織論的研究」読了。

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

経営者のインタビューなどでおすすめの本として取り上げられることが多い書籍だと思います。何度か本の名前を見かけたため購入していましたが、読了となりました。
日本帝国陸海軍の話はあちこちで読みますし、マンガでも読みます。美化される部分も多いのですが、冷静に分析した本書は良書だと思いました。薦めたくなりますね。取り上げられることも多いので書評は他に譲るとして、気になる一文を。

完全な均衡状態にあるということは、適応の最終状態であって組織の死を意味する。逆説的ではあるが、「適応は適応能力を締め出す」のである。
(P.375)

(家庭や会社、社会全体を含む)組織の一構成員としては一瞬目の前が暗くなる思いです。目指すものには「ハッピーエンド」はないのかも。「ハッピーエンド」ではなく、長く「ハッピーな状態」を保つため、なのかな。